日焼けのメカニズムについて

「日焼けのメカニズムについて」

皮膚は体の最も外側にある臓器で、表面から深部に向かって「表皮」、「真皮」、「皮下組織(皮下脂肪など)」の3層からなります。
そのなかで、紫外線や化学物質などの有害な刺激から体の中を保護しているのが表皮です。

表皮は「角質層」「顆粒層」「有蕀層」「基底層」の4層でできています。
表皮細胞は基底層で生まれ、有蕀層、顆粒層、角質層へと押し上げられていき、やがて角質層からアカとなって剥がれ落ちます。
この新陳代謝を「ターンオーバー」といい、28日周期で新しい皮膚が誕生します。

さて、日焼けのメカニズムですが、基底層にある基底細胞の間には点々と存在する「メラノサイト」がつくる「メラニン色素」が深く関係しているのです。

日焼けの原因が紫外線であることは皆さんすでにご存じでしょうが、皮膚が紫外線を浴びるとまず、角質層が紫外線を反射して、体内に入り込む量を少なくしようと頑張ります。
その角質層をくぐり抜けて内部に入ってきた紫外線に対しては、メラノサイトがメラニン色素をつくり出して紫外線を吸収し、真皮への侵入を防御します。

直射日光を浴びた皮膚の内部では、メラノサイトがめいっぱい働いて、メラニン色素が増大し、皮膚の中に沈着して肌の色が次第に濃くなるというのが日焼けのメカニズムです。

嫌われもののメラニン色素も実は、紫外線から皮膚細胞が破壊されることを防ぐという大切な役割を果たしているのです。